そもそも、ことのきっかけは、昨年11月に安城の市民会議が活発だということで発表会を3人で見に行ったことから始まりました。安城市民会議は大変活発で、いろいろな部会に分かれて活動をし、市民・行政・学校が一体となって行っているすばらしいものでした。
帰りがけに、会館の出口に竹炭を抱えたおじさんが声をかけてきました。「あんたたちどこから来たんだね」ということから話が始まり、「市民と子供たちががんばって汚い川をきれいにした実例があるから見に来ないか」と誘われました。
地元に帰り、そのことを周りの人に話したところ、だんだん参加者が増え、安城の方々も含め総勢50名近くの団体となり、川の浄化、六斗目川の実践を見学することとなりました。これは、そのときの記録です。


2月2日2時22分 何かが起こる

2月2日 常滑駅の時計塔に集合し、代行バスに乗って安城に向かいました。常滑駅では10名ほどでしたが、

榎戸、新舞子、金山、大府と合流し、安城に到着したときは、総勢24名になっていました。

安城駅では、安城学園のマイクロバスが待っていました。(安城学園の協力的な支援です)



下の写真は、安城学園に到着したところです。





すぐに安城市民会議の方々が迎えてくれて、会議室でのご対面です。
   
安城市民会議のみなさん       常滑及び知多半島から来た人たち



学校で勉強しているのではありません。安城市民会議がどのように出来たかの説明を受けました。

安城市民会議は、出来て13年になるそうです。出来た当初は、よかったんですが、その後10年の間にだんだん停滞気味になったそうです。
そのころ、安城学園が校舎を増築するにあたって一つの問題がおきました。増築をめぐり住民の方々の中に反対する人が出てきたのです。安城学園としては、これはもっと地域に溶け込まなくてはいけないという想いを強くしたそうです。それがきっかけとなり、教頭先生を筆頭として先生方が積極的に市民会議に参加するようになりました。このあたりが、公立学校にない柔軟さで動き出しました。
以後、市民活動の応援に、先生はじめ生徒さん方が参加。市民や商店街の人たちも生徒さんがクラブ活動で大会に出たりすると応援をしたり、壮行会を開いたりするようになり、市民活動がいっきに活性化したそうです。
2月2日2時22分、今回のきっかけになった安城市民会議の三浦さんが水の浄化について話をされました。
彼は、安城市の公共施設「デンパーク」の池を浄化した後で、三河湾全体をきれいにするという夢を語られ、参加した多くの人に感銘を与えました。





会議が終わった後、安城市民会議のメンバーを含めて総勢45名で
岡崎市の六斗目川を見学することになりました。
安城学園が臨機応変に大型バスを用意してくれました。


緑ヶ丘小学校の六斗目川へ向かいます。

バスの中で、平成9年のときの六斗目川の写真を見せていただきました。

下の写真3枚は、「川の浄化の過程の資料の写真を接写したものです。

   

家庭排水により、水がとても汚れているのがわかりますよね。



川の中もごみや汚れでいっぱいです。




これが、現在の六斗目川です。

   

水が澄んでいるのがわかりますよね。とても、きれいです。

   





私たちが行ったときも、魚がいっぱい泳いでいました。夏は蛍が飛び交うようになったそうです。



  

川の周りの子供たちが作り出したスローガンです。

    

川の浄化だけでなく、川の周りの緑化運動もしています。

子供たちが動き出せば、当然地域の人たちも動き出します。地域ぐるみの運動に発展しました。




緑ヶ丘小学校の中に行きました。

    

緑化日本一 こんな学校なら卒業生も誇りが持てます。




玄関のところにあったプランターです。校舎のいたるところに花と木が植えてあり、とても気持ちのいい学校です。

さて、緑ヶ丘小学校の生徒たちは、いったいどのようにして川の浄化をしたのでしょう。

その秘密がこの下の写真です。



これは、※有用微生物群 EM菌の培養装置です。

この装置で増殖されたEM原液を、1000倍に薄めます。(EM活性液)

薄めた液、キャップ1杯程度を家に持ち帰ります。

川や海の汚染(富栄養化)の元と言われる米のとぎ汁を流さず、

ペットボトルに詰め、砂糖を少量入れて、風呂場で1週間ほど培養します。

すると原液と同じ浄化効果のあるEM培養液が出来上がります。(※キッチンEMともいう)

週1回、生徒200人がEM菌を川にまきます。約300リットルのEMが川に流されます。

EMは流れて行ってしまうように思えますが、川底の砂地に住み込み、川を浄化し始まるのです。

その証拠に、現場では中流の一部で少し汚れた水になっているのに、そこから砂地を通った後を見ると、

水がまたきれいになっているのを確認しました。


   
これはごみではありません。枯葉を集めて右の写真のように堆肥化しているのです。

環境浄化において、徹底している学校でありました。

今回の安城市民会議及び六斗目川浄化活動を見て、今後、知多半島でもこのような市民活動が盛んになることを願わずにはいられませんでした。
とにかく、学生や生徒が参加するということは、大人たちに多大な効果を与えるということがよくわかりました。



※有用微生物群 EM菌と キッチンEMの作り方・使い方については
とこなめ生活グループ
EM
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