2005年2月21日

季節がめぐり、
今年もまたこのページのことを思い出しました。
いのち芽吹く春なのに…
50代前半の先輩が相次いでなくなりました。
まだ、若すぎるよ…やりたい事がいっぱいあったよね…


2010年の春風めぐるコンサート  (内田ボブHP)

天竜川では3/26に常滑焼の作家鯉江さんが出品、
知多半島では4/13に公演、   だそうです。



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2003年3月19日
明日にでもいよいよイラクへの戦争が始まろうとしているときでした。
前日に電話がありました。

「明日、美浜町でコンサートがあるから来ないか。
   ちょっと変わった人たちが来るから

その言葉にひかれて行ってみる事にしました。

行ってみてびっくり!
知多半島のこんなところで、こんな世界が繰り広げられるとは夢にも思いませんでした。





場所は、美浜町布土

待ち合わせ場所は、布土小学校でした。

そこで待っていると、

このコンサートを教えてくれたさんが迎えに来てくれました。

車で後をつけていくと
太い道を外れて
田んぼ中の車がやっと通れるほどの
舗装もされていない細道に入っていくではありませんか。

「公民館か体育館でのコンサートだと思ってたんだけど・・・」

「こんなところでコンサートなどやれる場所があるのかなぁ?」



確かに、道の脇には手づくりですがコンサートの案内の看板があり、

道路の曲がり角には、

交通整理のお兄さんが3人ばかり立っています。


けれども、

変なのです。






変?



だって、こんなところにたくさんの車が来るとは思えないし、

大きな駐車場もありません。

車を止めた後、その先を見ると


え!


こんなところでコンサート?!









テントだ!  ビニールハウスだッ !!


な、なんと、右側の建物?!がコンサート会場だというのです!

周りは畑…

畑といっても普通の畑ではありません。

自然農の「作物と草の共存畑」!







会場の中へ入ると



受付をすませると手に判を押してもらいます。

かわいい女の子が

受付をしてくれました。





こんなところへ人が来るのかなと思っていると

だんだん人が増えてきます。







ライブが始まる前の風景

   








このハウスは、杉浦 剛(ゴウ)さんの農園の一角にあります。

ゴウさんは自然農業に理解があり、

少しでも農薬を使わない農業を目指している人です。

ここには、竹炭の窯が2基(左)あり、

備長炭の窯(右の神子太郎窯)もあります。

   




新聞でもちょくちょく紹介されている

ヒメナ&スティーブンの野外ステージ「山の広場もこの近くにあります。








夜 7:00

いよいよライブ開始です!





2003年 春風めぐる コンサート


全国ツアーの一環です


歌&ギター 内田ボブ

絵 ジャン中村

(この2人は長野県の伊那地方在住)

詩 ナーガ こと 長沢哲夫

(鹿児島県 奄美 トカラ列島 諏訪之瀬島在住)

歌&パーカッション マーボ

(パーカッション奏者として世界中でコンサート 以前はタスマニアに住んでいた)




取材のカメラも入っています。

美浜町の町長も来ました。

町長は環境派で

自然と農園で町の活性化を考えている人です。









コンサートは、ボブのギターをバックに ジャンの詩の朗読

それが、あまりカッコよくないのです

田中邦衛ばりのだみ声と口調で・・・



でも、詩に耳を傾けてみると・・・


波立つ海を越え

まどろむ木々をゆらし

冷たくよどんだ街角に

ぶらぶらと

春風がめぐる


あわだつ潮の香り

雪解けの土の臭い

光の息吹をはらみ

ぶらぶらと

春風がめぐる






心 休まる言葉が続きます。



歌を歌っているボブも

外見は年を重ねたヒッピーというような感じ、

でも、

フォーク調の歌は心地よく

歌うとその歌声は外見以上に若々しく、

青年のように思えてきました。








露店が出ています。

これは、甘酒と中華ちまきを売っている白井さん




長い髪を後ろで束ね、ひげ面にマフラー

異様な風体で、怪しい存在感を漂わせています。

渥美半島の田原町から来ているとのこと、

自然農のかたわら、庭師をしているそうです。

ちなみに、甘酒と中華ちまきはすこぶる美味でした。


露店は他に、トン汁・おでんなどがありました。

どれも自然農の作物をもとにつくられていて

おいしいものばかりでした。




会場をステキな雰囲気にさせている




のろうそくスタンドです。




マーボとボブの演奏が

だんだん佳境に入り、

会場の観客も演奏者ものってきました。









会場前のテントですが、

ここの中でマキを燃やして

暖をとりながら


いろいろな人生観に関する話をしました。



今回の主催者は、杉浦さんとげんごろう農園の河合さん



人の生き方はいっぺんとおりではなく

いろいろな生き方があるものです。


私のようなものはそれを実体験している人に出会うことは稀です。

でも、

ここには、

たくさんの変わった生き方をしている人たちがいて

話をしていて飽きさせないものがありました。


一般社会の経済生活と無縁の生き方をする人たち

一般常識と価値観がまるで違う人たち

テントの中で、焚き火を囲んで

明日から始まるイラク情勢とアメリカについても

話し合いました。

「世界情勢は大変だ」

「いよいよ、資本経済社会が崩壊して行くかもしれない」

「アメリカの攻撃は、今までの経済社会の価値観を変えてしまうぞ!」







世界経済がおかしくなろうとしている今、

全く違う価値観の人と話してみると

一般的な自分の生活を振り返ることができます。

どちらが幸せで、

どちらが命を大切に生きているのか?



きらびやかな街のコンサートとは全く違うコンサートの中に

何か違うものがあるように思えてなりません。


-♪-♪-♪-♪-


残惜しく感じながら車に乗り込もうすると
携帯電話が鳴りました。
家からです。



「ちょっと行きたいところがあるんだ」と
早々に仕事を切りあげて来たのでした。

でも
「飯は要らん」と
ちゃんと連絡したゾ…



ヤレヤレ、今夜は携帯電話がつながってよかったぁ

携帯のデジタル時計を見ると
もうすぐ11:00になろうとしていました。







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BGM by ベンチタイム 「風に吹かれて」


この場所近くの野外特設ステージで下記の公演があります。



2003年 
4/13(日)15:00〜

「ビエントス・デ・ロス・アンデス(アンデスの風)」  山の広場応援コンサート