容器の中身や素性・特徴をあらわす大切なラベル

容器に入れられた食品にとって必要なことは、たとえ中身が外から見えるにしても、その食品の素性や特徴などが正しく理解され、間違った取り扱いをされないようにすることでもある。
その食品についての最低限の情報を表示することが不可欠です。
表示内容としては、
@品名、A形、B大きさ、C個数、D原材料名、E内容量、F賞味期限、G製造業者あるいは販売業社名及び所在地、H使用上の注意  などがあげられ、
これらの事項がひと目でわかるように、一か所にまとめて記載する必要があります。

どうやって貼るの?容器のラベル

紙容器なら直接印刷されることが多いが、缶詰やビン、プラスチック容器には何らかのラベルを貼り付けます。

1955年ごろから食品包装材として出回っているプラスチックフィルム(ポリ塩化ビニフィルム、低密度ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリプロピレンフィルムなど)は50℃以上の温度にさらされると縮む性質がある点が注目され、品物を包んだ後、熱風を当てることで全体を密着させ、タイトな包装品にするという収縮包装法が開始され、これをヒントに、プラスチック容器のラベルに熱収縮性フィルム(シュリンクフィルム)を使用することが活発になりました。
   
シュリンクフィルムにラベルとして印刷を施し、金属缶、ガラス瓶、プラスチック容器などの胴部に巻きつけ、加熱することによりフィルムを収縮させて、容器に密着させる方式(シュリンクラベル)が広まりました。それは紙ラベルによる糊接着が困難なプラスチック容器には画期的なものでした。

しかし、熱シュリンクラベル方式では熱収縮させるための装置(ホットトンネル)が必要であること、また容器や内容物の性状によっては、熱収縮のための加熱ができない物もあるので、そのようなものには別のラベル方式が必要になります。

そこで目をつけたのが、輪ゴムを使って品物を締めるというやり方です。プラスチックフィルムが持っている、ゴムのような弾力性と自己粘着性を利用することです。この性質を有するプラスチックフィルムは、伸縮性フィルム(ストレッチフィルム)と呼ばれ、このフィルムにラベルとして印刷をした物がストレッチラベルです。
シュリンクラベルやストレッチラベルは、紙ラベルにはない特徴を備えたラベルであり、ガラス瓶やプラスチックボトルの破損防止、改ざん防止の面で大いに役立っています。
   
           「食品の包装」より抜粋